キリストが来た理由

キリストが来た理由

ヨハネによる福音書 10:10-11

10 盗人が来るのは、盗んだり、屠ったり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。11 わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。

もみの木はいつも緑

 今日は聖隷クリストファー大学ハンドベルリンガーズの皆様にハンドベルの演奏をしていただきました。ありがとうございます。
 3曲目に演奏していただいた曲は「もみの木」。クリスマスシーズンによく聞く曲の1つですね。
 もみの木はクリスマスツリーとしても使われる木です。
 なぜクリスマスツリーはもみの木なのでしょう。
 それはもみの木がいつも緑だからです。輝く夏の日も雪降る冬の日も。
 生命力を感じさせるその緑色が、豊かな命を感じさせます。

キリストは迷える小羊のところに来た

 クリスマスが近づいてきました。
 クリスマスはイエス・キリストの誕生をお祝いする日です。
 「きよしこの夜」でも歌われるように、イエス・キリストは救いの御子としてこの世に来られました。
 救いの御子はなぜこの世に来られたのでしょう。
 それは救いのため。
 でも救いとは何ですか。よくわかりません。
 キリストが来た理由がわかれば、クリスマスの喜びが一味違ったものになります。

 聖書でイエス・キリストがこう言っています。「わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」
 羊というのは私たち人間のことです。私たちは飼い主を見失った迷える小羊。
 そこに誰かがやって来ます。

泥棒や詐欺師にご用心

 自分が囲いの中にいる羊だと思ってください。
 門が1つあって、柵が張り巡らされています。
 門を通らずに柵を乗り越えてくる人がいたら、それは泥棒です。
 「こっちに美味い草があるよ。これを食べたらハッピーになれるよ。ウソじゃないよ」と甘い言葉で誘ってくる人がいたら、それは詐欺師です。
 皆さんも気をつけてください。あなたに近づいてくる人が、皆あなたの味方とは限りません。
 無理やり人の心に押し入って「これをしないとダメだ」と何かを強要したり、「これを信じないと地獄行きだ」などと不安や恐怖をあおったりする人がいます。そのような人からは逃げ、自分の心を守ってください。

 「年末年始の急な出費でお困りの方、力になります!簡単な作業で即日高額払い。詳細はDMでご連絡ください。」

 いいね、ちょうどクリスマスのプレゼント、忘年会、旅行で出費が重なってたんだよ。大学も冬休みだからちょっと稼いでこようか。
 なんて思ったら痛い目にあいます。
 甘い言葉で人を騙す獣のような人間がいるのです。

良い羊飼いが門の外で呼びかける

 では迷える小羊は誰の声に従えばいいのでしょうか。
 それは良い羊飼いであるイエス・キリストの声です。

見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。

黙示録3:20

 イエス・キリストは柵ではなく、ちゃんと門から入ります。強要したり不安をあおったりしません。甘い言葉で騙すのでもありません。
 ただ門の前に立ち、私たちが自分の意思で門を開くのを待っています。
 だから安心してイエス・キリストの声に聞き従ってほしいです。

従うことで与えられる豊かな命

飼い主のいない羊は空しく滅びに向かうだけ

 羊は羊飼いの声を聞き、従います。
 でもそれは何だか窮屈に感じませんか。
 これでは人間に飼いならされ、羊本来の生き方ができないではないか。飼い主などいない方が自由だ!

 その生き方は危険です。
 羊には敵と戦う武器も、身を守る鎧も、敵を感知するレーダーも、逃げるための速い足もありません。野獣や泥棒に狙われたら終わりです。
 そもそも目が悪いので、道に迷って崖から落ちてしまうかもしれません。
 迷える小羊は空しく滅びに向かうだけです。
 だから飼い主が必要なのです。

イエス・キリストに従うことで人は豊かに生きられる

 これが人間の姿です。ただ空しく滅びに向かうだけ。
 それは人が神から離れているからです。
 神などいなくても生きていける。神に従うなんて窮屈だと神を拒む。
 そして自ら破滅に向かう。

 だから人が本当に人間らしく生きるために、飼い主が必要です。
 良い羊飼いイエス・キリストの声に聞き従うことで、人は豊かに生きることができるのです。

従うことで美しいハーモニーが奏でられる

 従うことで豊かに生きられるというのは、直感に反していますか?

 ハンドベルはそれぞれきれいな音色を持っています。
 しかし好き勝手に鳴らすと、リンゴンリンゴンうるさいだけです。
 一人の指揮者に従い、それぞれ与えられた役割を果たすとき、美しいハーモニーを奏でることができます。

1 【賛歌。ダビデの詩。】主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。2 主はわたしを青草の原に休ませ/憩いの水のほとりに伴い 3 魂を生き返らせてくださる。主は御名にふさわしく/わたしを正しい道に導かれる。

詩編23:1-3

 イエス・キリストの声に聞き従う人生は、この詩でうたわれているような豊かな人生です。

神と共に歩むことが豊かな人生

 豊かな命とは何でしょう。
 健康に生きること、お金が豊かにあること、SNSのフォロワー数が多いこと?

キリストの言う豊かな命とは

 豊かな命を与えると言ったイエス・キリスト自身はどうだったでしょうか。
 馬小屋で生まれ、大工の子として貧しい暮らしをしました。
 たくさんの人が従ったこともありましたが、裏切られ、見捨てられ、十字架で死にました。犯罪者として死刑にされたのです。
 まったく豊かな命とは思えません。

 しかしこれこそ、神の命に満ちあふれた豊かな人生です。
 イエス・キリストは私たちを救うために天の栄光を捨てて人になり、十字架の死に至るまで神の御心に従いました。
 そして復活し、私たちを新しい命に生かします。
 自分が満たされることが豊かな人生なのではなく、まことの羊飼いである神と共に歩むことこそ何一つ欠けることのない豊かな人生なのです。
 そして豊かな命を持つ人は、それを他の人に分け与えるためにささげます。
 神を愛し、人を愛する。愛に生きるのです。

 初めのクリスマスの日、ヨセフとマリアは泊まる部屋がなかった。それで家畜のいるところで出産することになった。
 今年のクリスマス、あなたの心の扉を開いてイエス・キリストを迎え入れてくださいませんか。
 自分が満たされることではなく、誰かのためにささげる愛のあるクリスマスを過ごしませんか。
 キリストと共に歩む豊かな人生が始まります。 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください