創世記3

器に命を満たす神

創世記 1:14-25

14 神は言われた。「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。15 天の大空に光る物があって、地を照らせ。」そのようになった。16 神は二つの大きな光る物と星を造り、大きな方に昼を治めさせ、小さな方に夜を治めさせられた。17 神はそれらを天の大空に置いて、地を照らさせ、18 昼と夜を治めさせ、光と闇を分けさせられた。神はこれを見て、良しとされた。19 夕べがあり、朝があった。第四の日である。20 神は言われた。「生き物が水の中に群がれ。鳥は地の上、天の大空の面を飛べ。」21 神は水に群がるもの、すなわち大きな怪物、うごめく生き物をそれぞれに、また、翼ある鳥をそれぞれに創造された。神はこれを見て、良しとされた。22 神はそれらのものを祝福して言われた。「産めよ、増えよ、海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ。」23 夕べがあり、朝があった。第五の日である。24 神は言われた。「地は、それぞれの生き物を産み出せ。家畜、這うもの、地の獣をそれぞれに産み出せ。」そのようになった。25 神はそれぞれの地の獣、それぞれの家畜、それぞれの土を這うものを造られた。神はこれを見て、良しとされた。

命のないところに命が満ちあふれていく

 7月6日になりました。日本は滅亡せず、今日も私たちは生かされています。私たちを守り新しい日を造られる主に感謝します。
 しかしトカラ列島近海で地震が続いていますね。住民の避難が行われるなど心配です。
 この地震は海底火山の活動によるものと考えられます。
 日本は海底のプレートの境目にあるので地震が起こりやすく、火山活動が活発です。おかげで各地に温泉があります。
 今も火山活動により新しい島が作られることがあります。

西之島 噴火の状況 2020年7月11日 気象庁海洋気象観測船「凌風丸」撮影(気象庁HPより)

 日本の首都東京には無人島があります。小笠原諸島の西之島です。日本の本土から約1,000km、一番近い島からも130㎞離れています。
 かつてはこの島にも植物が生え、鳥や虫が住んでいました。
 しかし2020年に大規模な噴火があり、島全体が溶岩と火山灰に覆われてしまいました。研究者たちが調査しましたが、生き物を見つけることができませんでした。
 創造の初めの時のように、生き物がいない世界です。
 そこにまず海鳥がやって来て巣を作りました。しかし過酷な環境で、死んでしまうものもいます。
 その死骸をカニなどが分解します。すると土ができる。
 そこに種が運ばれてきて、植物が生える。
 そして鳥や虫たちが生活する環境ができていくと考えられます。
 生き物が全くいないところに、どのように命が満ちあふれていくのか楽しみです。

太陽・月・星

 先週は創造の3日目までを見ました。神の言葉によって光が生じ、光と闇が分けられました。大空の上と下に水が分けられ、下の水が集まって海と陸が分けられました。陸には植物が生えましたが、動くものは存在していません。

季節を巡らせ日や年のしるしとなる

 4日目に神様は太陽、月、星を造ります。
 太陽は光である昼を治め、月は闇である夜を治めます。
 私たちは時計で時間を知ることができますが、時計がなくても太陽の動きでおおよその時間がわかります。
 太陽が沈めば夜、太陽が昇れば朝です。こうして一日を知ります。
 夜には月が見えます。月自体が光っているのではなく、太陽の光を反射しています。その光の当たり方によって、光って見える部分が変わります。日ごとに太陽、地球、月の位置が変わるので、見え方も変わってきます。こうして満月から新月、そしてまた満月へと変化していきます。これがおよそ1ヶ月です。
 夜空を見ていると、いくつかの明るい星が見つかります。それらの星をつないでいくと、形が見えてくるかもしれません。この時期は夜空に牛乳を流したような星の集まっている部分があり、その両側に明るい星が見えます。まるで2つの星が川で隔てられているかのようです。冬になると夜空にダイヤモンドのように明るい星が六角形に並んでいるのが見えます。このような星の見え方や太陽が昇ってくる位置で、季節が巡っていることを感じます。夜空の星が同じ時間に同じ位置に戻ってきたら一年です。
 こうして太陽、月、星は季節のしるし、日や年のしるしになっています。
 また太陽の光は地を照らし、地球を温め、植物を成長させます。

天体を偶像化してしまう

 闇夜を終わらせ新しい一日を始めさせる太陽、太陽に代わって夜空に現れ生命活動のリズムに影響を与える月、夜空に輝き人間の想像力をかき立てる星の並び。これらは人が生きていく上で重要な存在です。
 そして人間はこれらを神としてあがめるようになりました。
 エジプトのラー、ギリシアのヘリオス、日本のアマテラスなどは太陽が神格化されたものです。
 月の神としてはセレーネやツクヨミなどがいます。
 太陽が月に隠れてしまう日食という現象があります。明るいはずの昼が暗くなってしまうので、神話の中でも日食について言及されています。
 明日は七夕ですが、織姫と彦星の物語は中国の神話ですね。
 オリエントの人々は夜空の星の並びから星座を作りました。特に太陽の通り道に重なる12の星座を月ごとに割り当てています。ですから皆さんの誕生日にも割り当てられた星座があるわけです。私はいて座。
 朝、民放のテレビを見ていると占いがありますね。それぞれの星座の金運、恋愛運はどうとか、総合1位のラッキーな星座は○○座!とか。
 いや、ほんとどうでもいい。最新ニュースと天気予報だけ教えてくれればいいの。
 結局星座なんてものは人間の想像力の産物でしかない。そんなものに自分の人生を決められてたまるか。

天体も神の支配下にある

 占いなど気にせず、ただ神を信頼してください。
 神様は私たちに平和の計画を持っており、万事を益に変えてくださいます。
 光の源である神には、季節ごとの移り変わりも天体の動きにつれて生じる陰もありません。
 太陽も月も星も、神様が造られたものです。私たちと同じ被造物。太陽兄弟、月姉妹です。性別はないけど。
 聖書には、神がヨシュアのために太陽を止め、ヒゼキヤ王のために太陽を後ろ向きに進ませた(地球の自転を巻き戻した?)ことも書かれています。
 そしてオリエントの博士たちは星を見てメシアの誕生を知りました。
 星を占いの道具ではなく、キリストを指し示す光とされたのです。
 大空を動く太陽、月、星も神様の支配下にあります。間違ったものを神のように拝んではいけません。

偉大な創造主

 創造の5日目に神は水の中の生き物、空を飛ぶ鳥を作りました。
 ペンギンも作ったでしょうね。
 カエルは?
 コウモリは?ダチョウは?
 細かいことはわかりませんが、羽のある昆虫もこのとき造ったでしょうね。

怪物

 ここで水の中の生き物として大きな怪物というものが出てきます。これはクジラのことでしょうか。
 ヨブ記には最強の生物としてレビヤタン(リヴァイアサン)が出てきます。
 このような怪物もこの時に造られたようです。

 メソポタミアの神話にはティアマットという神が出てきます。
 これは海の化身で、大洪水を起こす竜とも呼ばれます。怪物みたいな扱いですね。
 神話ではマルドゥクがティアマットを倒し、その死体を2つに裂いて天と地を造ります。そしてティアマットの目から流れ出た涙がチグリス川とユーフラテス川になります。
 怪物の死体の上に世界が造られたという、なんとも恐ろしい神話。
 しかし水害に悩まされる地域では、そのような大きな怪物が水中にいると考えるのもわかります。日本にもゴジラがいますから。

神を畏れその愛を受け取る

 そのような怪物がいるとしても、それも神の作品。他の生き物と同様に、神に生かされ、祝福を受ける存在です。だから必要以上に恐れる必要はありません。
 ○月○日に大津波が来て日本は滅亡するとか言う人がいても惑わされないでください。すべては神様の手の中にあります。
 全く心配しないというのも問題です。自然の脅威というのはやはりあるわけです。いつ災害が襲ってきても対応できるよう日頃から備えておいてください。 

 この世界は怪物の死体の上に造られたのではなく、神の愛によって造られました。
 竜のような怪物がいるとしても、黙示録を見れば最終的にキリストの支配の前に滅ぼされます。
 すべてに勝って偉大な創造主への畏れを持ってください。
 そしてその偉大な神様が独り子をお与えになるほど私たちを愛している。この神の愛を信頼して生きていってください。

産めよ増えよ

 6日目に神は地上の生き物を造ります。家畜、地を這うもの、野の獣。まあ、色々な生き物ということです。
 こうして何もなかった世界に空間ができ、そこに動くもの、生き物が配置されていきました。
 創造の1日目と4日目、2日目と5日目、3日目と6日目がそれぞれ対応していることがわかりますね。
 神はまず器を用意し、そこに命を生みだしていきました。
 そして「産めよ、増えよ」と祝福の命令を与えています。
 命は新しい命を生みだし、増えて広がっていくのです。
 かつては動くものが全くなかった世界に、今は多種多様な生き物が生きています。
 西之島のように生き物が見えない環境にも、神は新しい命を根付かせ、命に満ちあふれさせることができます。

枯れた骨も再び生きる

ドレ「枯れた骨の谷の幻」

 預言者エゼキエルは谷間を埋め尽くす骨を見ました。そこに命はありません。
 神はエゼキエルに「人の子よ、これらの骨は生き返ることができるか」と問います。
 エゼキエルは「あなたのみがご存じです。」と答えます。
 普通に考えたら無理です。
 しかし神は、命のないところに命を満ちあふれさせるお方。
 エゼキエルが神の言葉を宣言すると、骨に肉がつき、霊が入って生きるものになりました。
 そう、神だけが命のないところに命を吹き込むことができます。

リバイバル

 イエス様が十字架で死んだ後の弟子たちは、エルサレムの2階の部屋で閉じこもっていました。彼らはもうキリストの弟子として生きる力を失っています。
 そこに復活のイエスが現れます。そして息を吹きかけ「聖霊を受けなさい」と言いました。
 その後、聖霊を受けた弟子たちはキリストの弟子としての活動を始めました。
 その部屋が最初の教会の拠点となります。
 神様は今も、生きる力を失った人々に、命が失われてしまったような場所に命を吹き込むことができます。
 再び生きる、リバイバルを起こします。

 私たちの周りに命が失われていっているような場所はありませんか。
 家庭、職場、学校に命が満ちあふれていますか。
 この街は、この国はどうでしょう。
 新しい命が生まれようとするよりむしろ、多くの命が失われています。
 若い人たちも自ら命を絶ってしまうような状況がこの国にあります。
 私たち自身もキリストの弟子として希望をもって生きていますか。
 新しい命に満ちあふれ、新しく救われる人々が起こされていますか。

 神様は私たちに、この場所に命を満ちあふれさせます。
 リバイバルを求めてください。
 ぜひ自分のため、自分の生活の場所のために祝福を祈ってください。

 神様は土の器である私たちに命を満ちあふれさせます。
 そして私たちから命の水があふれ流れ、命の川になります。
 その川が流れるところでは、すべてが生きます。


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