Blog主日説教歴代誌講解

神はあなたを祝福したい

歴代誌講解4

神はあなたを祝福したい

歴代誌上 4:9-10

9 ヤベツは兄弟たちの中で最も尊敬されていた。母は、「わたしは苦しんで産んだから」と言って、彼の名をヤベツと呼んだ。10 またヤベツがイスラエルの神に、「どうかわたしを祝福して、わたしの領土を広げ、御手がわたしと共にあって災いからわたしを守り、苦しみを遠ざけてください」と祈ると、神はこの求めを聞き入れられた。

相手を祝福するあいさつ バイバイ

 別れのあいさつでバイバイと言うことがありますね。
 気軽なあいさつとして誰もが使ったことがあるのではないかと思います。
 元は英語のgoodbyeから来ています。goodbyeを省略してbye。それを繰り返してbye-byeです。
 ではgoodbyeとはどういう意味でしょうか。goodが良いという意味だとしたら、byeは?
 実は昔の英語ではGodbwyeと書きました。God be with yeの略です。
 yeはあなたたちの意味なので、God be with you 神があなたたちと共にいるように、という祝福の言葉です。
 それが省略され、朝のあいさつgood morning と混ざり、goodbyeになりました。
 というわけでバイバイは祝福の言葉が由来です。
 別れの時に相手に祝福を祈る。素敵ですね。
 これからバイバイと言うときには相手への祝福を込め、バイバイと手を振ってあげてください。

ヤベツの祈り

 今日の本文はヤベツの祈りです。歴代誌の系図の中で最もよく知られている箇所ではないでしょうか。
 ヤベツという人の祈りが記録されています。しかしヤベツという人のことはよくわかりません。系図なのに前後のつながりがありません。
 この箇所は2章から続くユダの系図の締めくくりのようになっています。主要な系図には載っていないけれど、特に注意が必要な氏族について記録されています。
 他の聖書とのつながりが見られない、歴代誌独自の記録です。
 ヤベツもユダ族の中で尊敬される人だったようです。

呪われた人生のようでも神の願いは祝福

 ヤベツは尊敬される人でした。
 どうして尊敬を集めるようになったかは書かれていません。
 ユダヤ人の中は、多くの財産を持っている人は神様から祝福されている証拠だと考えていました。ですから財産の多い人は尊敬されました。
 ヤベツも財産が多かったのではないかと思います。広い土地を持ち、多くの家畜がいて、子どもたちも多い。
 しかしヤベツの人生は元から祝福されたものだったわけではありませんでした。
 ヤベツという名前には「悲しむ」という意味があります。母親が、「わたしは苦しんで産んだから」と言ってヤベツという名前にしてしまったのです。
 ラケルも2人目の子に苦しみの子ベンオニという名前をつけましたが、父親のヤコブがベニヤミン、幸いの子という名前に変えました。
 しかしヤベツはそのままでした。
 幼い頃からヤベツ、悲しむという名前で呼ばれたら、どうですか。
 ああ、私はお母さんを苦しめて生まれてきたんだ。私が生まれてしまってお母さんは悲しんだんだ。私は周りの人を不幸にする存在だ、という思いになってもおかしくありません。
 母親もヤベツのことを愛せなかったのではないでしょうか。ヤベツ、と名前を呼ぼうとするとあの時の苦しみが思い出される。
 ヤベツとお母さんのそんな様子を見て、きょうだいたちからも虐げられるでしょう。
 友だちからは名前のせいでからかわれます。
 そのように、ヤベツという名前は呪いのような名前です。

子どもを産み育てることが苦しみになる

 自分の子どもに悲しむという名前をつけないにしても、出産や育児を苦しみと感じる母親は多いのではないかと思います。特に日本は。
 内閣府が「子どもを産み育てやすい国だと思うか」という国際意識調査を行いました。
 日本人回答者の約61%が、そう思わないと回答しました。
 ドイツは77%がそう思う。スウェーデンは97%がそう思うと回答しました。

日本「子どもを育てにくい」6割

 この国では、子どもを産み育てることに多くの困難があります。男性が育児に協力的でない。保育園に入るのが難しく職場復帰できない。経済的な不安。小さな子と一緒に公共の場に出ると冷たい目で見られる。などなど。
 子どもが生まれるというのは素晴らしいことです。家族にとっても、社会にとっても喜ぶべきことです。
 それなのに子どもが生まれたことでその家族が苦しまなければならないとしたら、その社会には問題があります。
 子どもを産み育てることを苦しみにしてはいけない。
 子どもたちが、自分の存在は呪いだと思うようにさせてはいけません。

この人を通して神の業を現わす

 エルサレムの道端に生まれつき目の見えない人がいました。
 2000年前のユダヤで、目の不自由な人や足の不自由な人は物乞いをするしか生きる道がありませんでした。
 そのような身体の障害は、罪の結果としての呪いだと考えられていました。生まれつき目が見えないなら、本人の罪か親の罪のせいだというのです。
 弟子たちは気になってイエス様に尋ねました。「先生、この人が生まれつき目が見えないのは、誰が罪を犯したからですか?」
 そこでイエス様は答えます。

イエスはお答えになった。「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。

ヨハネによる福音書9:3

 社会の問題によって、呪われたような人生を歩ませられる人がいます。子どもを産み育てるのを苦しみだと感じさせられる親たちがいます。
 しかし神様はその人を呪うのではなく、むしろその人を通して神様の素晴らしさを現わそうとしています。
 神様は私たちを祝福したいのです。

祝福を受けて祝福を流す

 呪いのような人生を送っていたヤベツは、神に目を向けました。そしてこう祈ります。
 「どうかわたしを祝福して、わたしの領土を広げ、御手がわたしと共にあって災いからわたしを守り、苦しみを遠ざけてください」
 ストレートな祝福を求める祈りです。
 ヤベツはここで肉体の状態についてと神様との関係について祈っています。
 肉体の状態については領土の拡張と苦しみからの解放。神様との関係については祝福と守りです。

 領土を広げるというのは現代では難しいですが、生活の向上を求める祈りですね。
 ビジネスが上手くいくように。豊かな生活を送れるように。勉強の成績が上がるように。試合に勝てるように。結婚して、子どもが生まれ、子どもが健やかに育ち、孫の顔を見れるように。
 苦しみからの解放も大事ですね。心身の病が癒されるように。痛みがなくなるように。パンデミックが収まるように。
 先週、自分の希望を具体的に書いてみてくださいと言いました。書きましたか?書かなかったとしても、自分の言葉で話せますか。
 牧師の言いなりになってはいけませんが、メッセージをもし神様の言葉として受け取ったなら、実践してみることをお勧めします。
 ヤベツのこのような具体的な祈りを、神は聞き入れてくださいました。

祝福は神の愛による恵みを受けること

 祝福とは何でしょうか。
 単に財産が増えるとか出世するとかいうことではありません。
 神の愛による恵みを受けることです。
 祝福と訳されている言葉はギリシア語で2つあります。ユーロゲオーとマカリオスです。
 ユーロゲオーには、物質が増えるという意味もあります。しかし主な用法としては、神様から注がれる恵みを人や物に受け継がせるという感じです。
 祝福が流れるホースを接続するイメージです。
 特にマカリオスという言葉の使われ方がそうです。
 イエス様は、ある人々のことをマカリオス!と言いました。
 心の貧しい人々は、幸いである。この幸いという言葉がマカリオスです。
 目に見える状態は祝福されていないようでも、神様からしか受け取れない幸い、祝福があるのです。

人間は祝福を受けるべき存在

 神様は天地創造のとき、人を創造し、祝福しました。人間は創造の初めから神の祝福によって存在しています。
 イスラエルには祭司という人たちがいました。祭司には、民を祝福するという役割がありました。
 主は大祭司アロンに、民を祝福しなさいと命じました。これがアロンの祝福です。

24 主があなたを祝福し、あなたを守られるように。
25 主が御顔を向けてあなたを照らし
あなたに恵みを与えられるように。
26 主が御顔をあなたに向けて
あなたに平安を賜るように。

民数記6:24-26
レンブラント「キリストの昇天」

 偉大な大祭司イエス様は、今も私たちを祝福しています。
 イースターから40日間、イエス様は弟子たちの間に現れました。そして天に上げられました。
 先週の木曜日がちょうどイースターから40日目、昇天日でした。
 この昇天の記事はとても興味深いです。

50 イエスは、そこから彼らをベタニアの辺りまで連れて行き、手を上げて祝福された。51 そして、祝福しながら彼らを離れ、天に上げられた。

ルカによる福音書24:50-51

 イエス様は手を上げて祝福しながら天に上げられた。
 手を下ろしたとは書いていません。祝福は終わっていません。
 今もイエス様は私たちを祝福し続けています。

世界を祝福で満たす万人祭司

 そして民を祝福する役割は、王の系統を引く祭司である私たちに引き継がれています。

悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。

ペトロの手紙一3:9

 私たちは祝福を受け継ぎ、祝福を流す祝福の管です。全世界を祝福するように召されています。
 神様から伸びている祝福のホースを接続する特権が与えられています。
 家族を祝福してください。教会の兄弟姉妹を祝福してください。友だちや同僚を祝福してください。子どもたちを祝福してください。生まれたばかりのかのちゃんを祝福してください。政治のリーダーたちを祝福してください。
 悪を行ってくるような人にこそ、祝福が必要かもしれません。
 祝福のホースは物や場所にも接続できます。
 この建物を祝福してください。この町を祝福してください。この食事を、このパソコンを、この車を祝福してください。
 私たちが入るところも出るところも祝福してください。
 別れの挨拶は、バイバイ。手を差し伸べ、祝福を祈りましょう。
 私たちを通して世界は祝福に満ちあふれていきます。

 神様は私たちを祝福したいです。
 神様の祝福を受け取り、周りに流していきましょう。

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